THE PINBALLSのミニアルバム「NUMBER SEVEN」を聞いた感想。

MUSIC

待ち続けた甲斐がありました。

本日も創音においでいただき、ありがとうございます。
On-Suke(0n_Suke)です。

8月の更新から4カ月。さぼりにさぼって本当に申し訳ないし情けない。でも、この記事だけは絶対に作らなくては!と思い、重いケツをひっぱたきながら書いております(笑)

昨年のミニアルバム「PLANET GO ROUND」から約1年。THE PINBALLSが12月6日にメジャーミニアルバム「NUMBER SEVEN」をリリースしました。そう、メジャーです。

おめでとう!メジャー進出

ミニアルバム「ONE EYED WILLY」のときから「ピンズは絶対今の時代に一石を投じるバンドになる!」と思い続けていました。しかし、ニンジャスレイヤーのテーマ曲となったりしながらもいつまでもインディーズのまま…。TwitterでBa.の森下さんから記事にいいねを頂けてさらに応援する気持ちが強まったものの地方住みなのでライブ参戦もままならず…。こんなに良い歌詞とひりつくメロディが名を馳せないことを歯痒く思っていました。

しかしこの度、ついに日本コロンビアからこのミニアルバムを引っ提げてのメジャーデビューが決定。本当におめでとうございます!日本コロンビア、あんさんええ目をしてるで!いや、ええ耳か(笑)

テーマは「謎」

今作のテーマは「謎」。アルバムタイトルの「SEVEN」が意味するところは何だろう?と僕も疑問に思っていました。単に7曲入りだからなんて安直な理由ではないだろう、リリックメーカーの古川さんなんだから…。

インタビューによれば、7曲入りだからという理由もあれど、このSEVENに込められた意味は複数あるようです。通算7枚目という理由もあり、曲それぞれに散りばめた伏線なんかもあるそう。「蝙蝠と聖レオンハルト」「ひとりぼっちのジョージ」などの歌詞も、寓話的でありながら難解ですし、謎解きするために知らず知らず何周も聴いてしまいそうです。

ちなみに「ひとりぼっちのジョージ」は実在したゾウガメの「ロンサム・ジョージ」を歌っているのですが、ピンズがファンに向けてのありがとうの気持ちを伝えるための曲だそうですよ。嬉しいですね。

参考リンク:「エンタメステーション」

変わらない切れ味と心地よい軽さ

さてさて、肝心のサウンドですが、メジャーバンドとなるとやっぱり売れるためのポップ路線になっちゃうのかな?今までのガレージさはなくなっちゃったのかな?そんな心配をされる方もいらっしゃると思います。

断言しましょう。そんな心配は杞憂に終わります。

THE PINBALLS「蝙蝠と聖レオンハルト」(Official Music Video)
THE PINBALLS「七転八倒のブルース」(TVアニメ「伊藤潤二『コレクション』」OPテーマ)

…ね?

メジャーだろうがなんだろうがぶっ放してやるよ!と言わんばかりのギラッギラッとしたサウンド。Gt.の中屋さんの感情に任せたような荒ぶるギターも相変わらず健在です。ああ、ジャガーが哭いてるよ…。
そして、Ba.とDr.が奏でる、ベーシックでありながらどこか沸々とした熱情を秘めたようなリズム、が大人の渋さを感じさせます。

変にシンセや同期を取り入れることもなく、相変わらず4人の音で勝負し続ける姿に、圧倒的な男気を感じます。どストレートな曲調でありながらファンタジックさも感じられる歌詞。毎回思うことですが、このアンバラスさが本当にたまらない。

リード曲「蝙蝠と聖レオンハルト」を始めとして、全体的にはがっつりロックな曲でそろっていますが、「重さのない虹」「ワンダーソング」からは軽快な足どりを感じます。「重さのない虹」は牧場のようなカントリー調の色を覗かせるし、「ワンダーソング」は所々で出てくる高めなBa.の音が、すとんと軽くアルバム終わりの着地を決めてくれます。胃もたれせずにすっきり聴き終われる1枚となっておりますね。

自分の音楽の「核」の1つとなる、貴重なバンド

今までいろいろな音楽を聴いてきたし、沢山のアルバムを借りては来たけれど、出会ったときから発売日にCDを買う!という程に惚れる、自分の音楽の「核」となるようなバンドは、僕にとって実はあまりいないのです。作品が増えるにつれてどこか音楽性が変わっていき、1stとは別人のようなものになってしまって、ずっとついていくということはできないことが多いからです。

その点で、ピンズはサウンドの「軸」がぶれない。メンバー全員がブランキーを好きだという音楽的な共通点があるのも理由の一つでしょうが、やっぱり今まで一度もメンバーチェンジをしてこなかったことが大きいんだと、僕は思います。4人が積み重ねてきたものが揺るぎないものになっていて、それがピンズの不変なサウンドを作っているんだと。

今作を引っ提げたツアーもするそうですが、やはり地方ライブは残念ながら今回もなし…。早く僕の住む東北にも足を運べるほどのビッグなバンドになってほしい!

 

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