Firehawk FXのAmericanアンプモデルを試してみた。

エフェクター

Let’s play Rock’n Roll!

本日も創音においでいただき、ありがとうございます。
On-Sukeです。

前にレビューした「Firehawk FXのBritishアンプモデルを試してみた。」が思いの他多くの方にご覧いただけているようなので、Americanアンプモデルもレビューしてみたいと思います。

個人的な感想ではありますが、AmericanアンプモデルはBritishよりも再現度が高いと思いました。

Americanの長所は明瞭な音の「分離感」

「面」と「線」

American(USA)系と言われれば、言わずと知れたエレキギター界の重鎮、Fenderを始め…ていうかまずFenderアンプのサウンドを指すのではないでしょうか。しかし、Fender以外にもBatcatやMatchless、÷13(Divided by 13)などの名機がありますし、新進気鋭のアンプメーカーも多く存在します。

British系は、僕の中ではどちらかといえば「」の音。クリーンでも、線で来るのではなく、どこか中身の詰まったような立体的音という印象があります。対して、American系は「」。高速で貫く光線のようで、軽快な印象で、American系の方がコード、リフを問わず音の分離感があると思うのです。勝手な想像ですが、ギタボがアメリカン系のアンプを多く使用するのは決して偶然ではないような気がします。

というわけで、今回もBritishの記事と同様、2種類の音を録ってみましたが、一つはアンプだけで作った、限りなくクリーンに近いクランチ、そしてもう一つは軽いオーバードライブにしました。

録音準備

Fenderアンプにレスポールを使うプロも見たことはありますが、多くの場合、ストラトなどのFender系ギターを使う方の方が多いと思うので、今回はCrews Maniac Sound KTR TL-01を使用しました。その他は前と変わらずFirehawkをProvidence LE 501で繋ぎ、Firehawkから直接USBでPCと接続。

Crews Maniac Sound KTR TL-01については、以前「10万円台のテレキャスモデルなら絶対おすすめ!Crews Maniac Sound KTR TL-01の概要・外観レビュー!」の記事でサンプルサウンドを含めて紹介していますので、ぜひご覧ください。ちなみに、このテレキャスモデルは通称「ルーキー」と何のひねりもない名前で呼んでいます(笑)
今回もピックアップはすべてブリッジポジションで。歪みの方は、音を太くする印象があるOverdrive(DOD 250 Overdrive Preampがモデル)を使用しました。

Overdrive

ただ、ぶっとくし過ぎては音の分離感がなくなってしまうので、クリーンブースターのような扱いで。トレブルは高めに設定して、歪ませてもエッジを残すようにしました。

では、早速American系アンプを試してみましょう!「American」をタップして…

うわあああ!Fenderばっかだよおおお!

もう、これだけでエレキギターの世界におけるFenderの地位の高さが伺えますね。ていうかこれだけのアンプをモデリングしたLine6の努力に対してスタンディングオベーションを贈りたい。

American系にはHDアンプが10モデル、通常アンプモデルが25モデルがあります。HDアンプにはFender、Supro、÷13、DrZ、そしてなぜかGibsonモデルが、通常アンプにはそれに加えてMatchlessやBuddaなどが用意されています。アンプの細かい設定については、Britishアンプモデルの記事をご覧ください。

いざ、実「奏」!

早速演奏してみましょう!どのモデルも「アンプのみ」→「+OverDrive」という順で録りました。アンプの持ち味を生かすために、今回はカッティング中心です。

Fenderモデル

[Blackface Double Normal (Fender Twin Reverbがモデル)]

[Tweed B-Man Normal (Fender Bassmanがモデル)]

[Blackface `Lux Normal (Fender Deluxe Reverbがモデル)]

Fenderアンプの代表格モデルを弾いてみました。それぞれの性格がよく表れていると思います。B-Manはあの独特のタイトでキーンとした感じがたまらないですね。でも、一番汎用性が高いのは`Luxかも。Doubleはなんか音が引っ込んでいる印象を受けて、こんなだっけ感がありました。

ちなみに、Fender系アンプは、何もしないとかなり低音が主張してきてぼやっとした音になるので注意が必要です。しかもやっかいなのが、Bassを下げるともとのカラっとしたキャラクターも相まってかなりスカスカな音になってしまいがちです。そこでおすすめするのはSagやBiasを調節する方法。SagやBiasを性格に説明しようとすると電気的な内容に踏み込んでしまい、僕の知識の範囲外になるのでしませんが、イメージ的には高域を上げ下げして調節するのではなく、「高域と他の音域のバランスを調節する」機能。これの微調整がうまくいけば、低域を引き締めつつ、芯を残すことができます。

今回はSagとBiashを低めに設定しました。

その他モデル

[Divide 9/15 (÷13(Divided by 13 )JRT 9/15がモデル)]

[1996 Match Chief (Matchless Chieftainがモデル)]

9/15はHDモデル、Chiefは通常モデルです。÷13なんて高級ブティックアンプを触ったこともないのでどんな音かは形容しがたいですが、ストレイテナーのホリエアツシなどのサウンドを参考にすると、このジャキジャキ感はけっこう再現度高いんじゃないですかね。
Chieftainは、Matchlessアンプ特有のあの金属をハンマーで打ち鳴らしたような響きが見事に表現されています。ただ、ドライブしたときの分離感がもうちょっと欲しかったというのが正直なところ。でも優秀なのには変わりありません。

Matchlessモデルはもう一つ、DC-30をモデリングした「D-30」があるんですけれど、このエッジ感は素晴らしい。自作曲の途中段階で録ったものなので、今までのデモのメロディとは違うものになってしまっていますが、参考までに。ピックアップはセンターとフロントを使いました。

 

使いやすいアンプが豊富

Britishアンプモデルと比べて、Americanアンプモデルは手軽に良い音が作れる感じがしました。というのも、Britishアンプのように、変に中低域が主張したり、クリーンにすると頼りない音になったりしないので、そういうところではAmericanアンプモデルの方が秀でている気がします。コード弾きだけでなく、アルペジオやカッティングでも役立つでしょう。

ただ、今回のデモはどれもギターのみで録音したもので、ドラムやベースなどと合わせた場合、変に浮いたり逆に抜けなかったりする可能性が十分あります。そうなったときでも、指先一つで納得いくまで音作りができるのは本当にありがたいですね。

 

コメント

  1. […] 確かにFirehawkでもかなりFenderアンプの音に近い音を作れるのですが(こちらの記事からサンプルサウンドが聴けます。)、何より重い。この前東京でライブしたのですが、背中にギター、両手にリュックとFirehawkを持っての移動は筋トレ以外の何物でもありませんでした。Firehawkのサウンドクオリティは確かに高いのですが、コンパクトペダルでFenderサウンドが造れるならそっちのほうが手軽・身軽で良いじゃないですか。 […]

  2. […] 【Firehawk FXのAmericanアンプモデルを試してみた。】 […]