最新シングル「In the Morning」で、Mrs. GREEN APPLEはミセスらしさを取り戻した気がする。

MUSIC

これでもう完全にシーンを鷲掴みでしょう。

本日も創音においでいただき、ありがとうございます。
On-Suke(0n_Suke)です。

2016年11月2日にキャッチーなメロディで最近ロックシーンを賑わせているMrs. GREEN APPLEから、最新シングル「In the Morning」が発売されました。

彼らは6月にやらかしている

この曲の前に発売されたのが、「サママ・フェスティバル!」という曲なんですが、

Mrs. GREEN APPLE – サママ・フェスティバル!

これを一聴した僕は「どうしたミセス」と冷や汗をかいたものです。なんですかこれ、男版AKBですか。ただ「エンジョイサマー!Hooo!」ってどっかからパリピな声が聞こえてきそうな、とても薄っぺらい曲だなあと。全体的にミセスの曲は確かに明るいんですが、それに加えて今年9月に20になった青年が書いたとは思えないような重みのある歌詞が付いてきたのがとても新鮮で好きだったんですよ。それなのになんですか、このMステでヘビロテされてしまいそうな軽さは!子どもと一緒に踊ってる場合か。ひろみちお兄さんかお前は。

サママママ・フェスティバル!
ワクワクしちゃうよね     (Mrs. GREEN APPLE「サママ・フェスティバル!」より)

やかましいわ!そんな言葉はAKBや乃木坂に歌わせておけや!

まあ、彼らは一度「StaRt」でもこの薄っぺらい感じを一度やらかしているんですが、今回はそれを凌駕するほどの歌詞の薄っぺらさ!ああ、せっかく久々にぐっとくるバンドを見つけたのにこの程度だったのか…と、サママ・フェスティバル!を聴いたときは落胆したものです。アルバムの1曲なら良いものの、これがミセスのイメージ曲としてあってほしくない。

Mrs. GREEN APPLE – パブリック

個人的には、こういう明るいながらも歌詞にどこか暗さや重さ、切なさが秘められている曲の方がミセスらしいと思うのです。

綺麗事と紙一重の人間のエネルギーを信じたくて作った楽曲

Mrs. GREEN APPLE – In the Morning

彼らが所属しているUNIVERSAL MUSIC JAPANの公式サイトによれば、最新シングル「In the Morning」は、

どんな境遇にあっても自分らしく笑って前を向いて生きていけたら最高だということを表現したかった。綺麗事と紙一重の人間のエネルギーを信じたくて作った楽曲

らしいです。

確かにハードルに何度も躓いて打ちひしがれる陸上女子や、バイトの傍ら一生懸命就活に励むも報われないデザイン男子がMVで取り上げられているし、

でも
頑張って頑張って
創り続けてみよう
大切な大切な
【本当】を
こんな処で亡くすなよ
笑える朝を迎えに行こうか (Mrs. GREEN APPLE「In the Morning」より)

って歌詞が全体的に頑張る人を応援している内容です。元気出ますね。

ただ「頑張れ!」じゃミセスじゃない

でも、ただひたすら応援じゃただ夏を楽しもうぜ!と歌うだけの「サママ・フェスティバル!」の応援歌バージョンになりかねないじゃなですか。楽曲もメジャーコードが多用された明るい雰囲気ですし。

しかし、違うのです。僕は、次の歌詞で、「ああ、これがミセスだ」と、彼らが僕の思っていたミセスに還ってきたと確信できたのです。

光は 遠くただ暗い 暗い (Mrs. GREEN APPLE「In the Morning」より)

普通、応援歌にこんな詞入れますか?励ますのに「光が暗い」なんて入れないでしょう。頑張れといいながらも、頑張れば簡単に求めるものを掴めるものではないというのが、この1文に込められていると思うのです。そういう現実を受け入れたうえで、大サビの歌詞を聴くと、なおさら励まされている気になれます。上辺だけで応援しているわけじゃないんだぞって。

ミセスは明るい世界ばかり歌っているわけじゃない

僕と同じように「サママ・フェスティバル!」でがっかりしてしまったファンは少なくないでしょう。ですが、ミセスは今回のシングルで、また彼ららしい、悲しみや残酷さといった、世界のマイナスな側面を受け入れながらも明るい世界を目指して音楽を奏でるスタンスを取り戻したと言っていいでしょう。だから「また頑張ろう!」って気になれるのではないのでしょうか。だって、現に「In the Morning」は、こうやってブログという新しい世界で四苦八苦している僕にとってとても励みになる1曲となっているのですから。

 

コメント

  1. […] 2016年11月に発売したシングル曲ですね。前にレビュー記事も書いたくらい好きです。ちなみにこの記事では「サママ・フェスティバル!」をボロクソに罵っているのでご注意ください。読み返すとけっこうひどいこと書いてるなあ(苦笑) […]