高音質でコスパの良いイヤホンを探してきた(ATH-IM70、ATH-LS70編)

イヤホン・ヘッドホン

安定のオーディオテクニカでした。

本日も創音においでいただき、ありがとうございます。
On-Suke(0n_Suke)です。

先日は、「高音質でコスパの良いイヤホンを探してきた(HP-NHR21、ATH-HR7iS編)」で1万円前後で買えるハイレゾ対応の2機種をご紹介しました。

今回は、日本が誇るオーディオテクニカ社から、モニターイヤホンATH-IM70ATH-LS-70をご紹介します。

モニターとは何ぞや

モニター(またはモニタリング)ヘッドホン・イヤホンという言葉、聴き慣れない方もいらっしゃると思います。簡単に言うと、音楽を楽しむのではなく、音響制作の際に録音した音のバランスや音質などをチェックするためのものです。

代表的なのはSONYのMDR-CD900STというヘッドホンで、レコーディング業界ならどこにでもあるほどの人気と知名度を誇っています。これも欲しいな…(笑)

お店によく出回っているものはリスニングヘッドホン・イヤホンと呼ばれ、こちらは音楽を楽しむために作られており、各社が独自の音色補正・補強を施しています。SONYの「EXTRA BASS」シリーズやオーディオテクニカの「SOLID BASS」シリーズは代表的な低音強調イヤホンですね。

低音がズンズン響くのも好きなのですが、今回は前記事で書いた通り、できるだけ原音に忠実で、それぞれの楽器の音がよくわかるイヤホンが欲しかったので、リスニング用よりはモニター用の方が希望に合っていたわけです。

ATH-IM70

IMシリーズは2013年にオーディオテクニカから出たモニターイヤホンのシリーズで、バランスドアーマーチュア(BA)ドライバー型とダイナミックドライバー型の2種類6機種が発売されていました。
その中のダイナミックドライバー型で上位機種にあたるのがATH-IM70(以下IM70)です。

画像左側のイヤホンです。※IM70公式サイト

前記事で紹介した2モデルと同じように、IM70もビックカメラ限定モデルがあって、品番はATH-BKS77iSとなります。IM70との違いは黒色のボディとスマートフォン対応のリモコン付きのコードが付属していることです。

実は、僕はこのIM70を2年前からずっと狙っていたのですが、今まで1万近くもするヘッドホンを買ったこともなかったので迷いに迷って今まで買わなかったのですよ。

IM70と下位モデルIM50は、デュアルシンフォニックドライバーと呼ばれる専用設計のドライバーを搭載し、低域の解像度を高めています。
BAドライバー型はドライバー1基につき、特定の音域しか鮮明に鳴らすことができず、他の音域を補強しようとすると別のドライバーが必要となるわけです。そしてドライバーを増やせば増やすほど価格も比例して高くなり、最上位モデルIM04は4基のドライバーを搭載していますが、価格ドットコムにおける2017年1月10日時点での最安値がなんと37000円越え。流石に手を出そうとも思いませんでした。

BA型の入門機IM01でも試聴してみたのですが、ドライバーが1基しか搭載されていないこともあり、高域はかなりきれいなのですが、やはり低域が足りず、これで音楽を楽しむのは難しいというのが正直な感想でした。

良い意味で音が混ざらない

試聴してみた感想ですが、とても音の分離感が良いです。各パートの音が変に重ならず、一つ一つはっきり聴こえるので立体感があります。

多くの楽器が鳴っていると、特にコードを慣らしている音がつぶれてしまうことがよくありますが、IM70だとコードを構成する音がよくわかります。エレキギターの歯切れも格段に良く、アタックのニュアンスが繊細に表現されています。僕が求めていた音にとても近い気がしました。僕を2年間虜にしてきただけのことはある。

低域も過不足なくちょうど良い量で締まりも良く、ぼやけることはありませんでした。もしかすると、この締まり具合が突き刺さるように聴こえる方もいらっしゃるかもしれませんが、iPhoneで低音強調系のイコライザーを設定していなければ気にならないと思います。

ATH-LS70

ATH-LS70(以下LS70)は2016年にIMシリーズに代わって登場した新シリーズで、こちらはBAドライバー型3機種、ダイナミックドライバー型が2機種となっています。

IM70のポップな赤色とは打って変わり、マットなグレーがどこか大人の落ち着きを感じさせます。ちなみに、下位機種ATH-LS50ではブラック、ネイビー、レッド、イエローの4色展開となっており、好みのカラーが選択可能です。

基本的なところはIMシリーズと変わらないようですが、開発コンセプトが「フェスやライブ会場の熱気あふれる空気感を味わうことができる、心が躍り出すような音作り」と、IMのモニター志向とは少し異なっています。音そのものを忠実に再現するというよりは、臨場感を忠実に再現するという感じでしょうか。

ライブさながらの音圧

IM70で試聴した後にLS70を試したのですが、違いが一目ならぬ一聴瞭然でした。音の「圧」がとても強い。

ライブやフェスに行ったことのある方はわかると思いますが、爆音を耳にした時、音が物体として体にぶつかってくる感覚、あれです。あれに近い感じの音圧です。
これだけの圧がかかっていながらも音は決してつぶれたりぼやけたりしていないのだから驚きです。

IM70と比べて、特にエレキギターがぐいぐい前に出てくる印象を受けました。かといってキンキンするような感じではなく、心地よい暴れ具合です。低音もしっかり出ているので、本当にライブさながらの音をよく表現できていると思いました。
開発者も「ドンシャリ傾向」と述べていた通り、IM70と比べれば「モニター」という意味合いからは多少遠ざかる音ではありますが、他のイヤホンと比べたら解像度はとても高いですし、こちらの方が遥かに音楽を楽しめることは間違いないでしょう。

IM70を購入しました。

いろいろ試してみた結果、IM70のビックカメラ限定モデル、ATH-BKS77iSを購入しました。radiusのNHR21とかなり迷ったのですが、やはりハイレゾ音源があってこそNHR21は真価を発揮するでしょうし、ハイレゾ対応の機器を持っていないので宝の持ち腐れになるかなと思ったからです。

近いうちにこのATH-BKS77isもレビューしたいと思いますので、そちらもぜひご覧ください。

 

 

 

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