人の優しさが伝わるような音は、今も健在です。
本日も創音においでいただき、ありがとうございます。
On-Suke(0n_Suke)です。
最近デジタルシングルばかり出しているBUMP OF CHICKEN。そんな彼らから久々の両A面シングル「話がしたいよ/シリウス/Spica」が11月14日にリリースされることが決定しています。
今回MVが公開された「話がしたいよ」は、最近CMでちらほら見る映画「億男」の主題歌に抜擢されています。映画自体は金絡みの重そうな話ですが、曲はとても温かみに溢れたナンバーとなっています。
エンドロールに相応しい、優しさに包まれるバラードサウンド
キラキラしたアコギ
ポップスの常套手段ではありますが、初めはボーカルとアコギのみ。
シンプルに鳴るアコギの和音と透き通って伸びる藤くんの声、静かに入るストリングス。
そして、舞い落ちるようにキラキラと16分で下っていくアコギのメロディに導かれてバンドサウンドに変わっていきます。
この16分のメロディは、最後にもう1度流れるのですが、これが鳴るたびに何かの1つの終わりや節目を感じるのです。
高まった胸の高まりが静まったような、過去に思いを馳せていて、ふと現実に戻って来たような。
この曲中で次の局面に入ったことを教える、とても大事な役割をもったメロディラインだと思います。
温かみのあるエレキサウンド
もう1つ印象的だったのは、レスポールを使っているヒロの音がやけにペシャンコだったということ。
Hughes & Kettnerを使った、高出力かつ立体的な音が多かった今までと比べて、かなり平面的な音になりました。
レコーディングでも使用したのかどうかはわかりませんが、MVを見る限りだとFenderのアンプを使っています。このアンプの変更は音に大きな影響を与えているはず。
Hughes & Kettnerの頃と比べると、鮮明さは減りましたが、その分全体を包むような広がりと、チューブアンプならの温かみが増しています。
優しい藤くんの声と相まって、夕焼け空の帰り道のような、オレンジ色の光景が目に浮かぶほどの温かみを感じることができます。MVは別に夕方ではありませんでしたが(笑)
友に会いたくなる歌詞
バンプが秀逸だと思うのは、歌詞の言葉選び。
今回の曲は、大人になって会うことのなくなった、子どもの頃大の仲良しだった友に向けたものかなと、僕個人の解釈です。
街が立てる生活の音に 一人にされた
ガムと二人になろう 君の苦手だった味
(BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」より)
街が立てる生活の音=大人になった世界で鳴る、街の喧騒。一人にされた=昔の友、「君」と離れ離れになった。
大人になって、様々なことに揉まれ、心も体もへとへとになりながらも生きて、
どっちもくたびれているけど
平気さ お薬貰ったし
飲まないし
(BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」より)
それでもまだ生きていけるんだけど、体調は薬で回復できるけど、
薬を飲んだところで、君と一緒にいないこの瞬間をどうにかできるわけじゃない。
だから「飲まないし」。
君がそばにいたら、今思ったことや、離れている間に出会った言葉とか、まだ覚えている、共に過ごした過去のこととか、話したいことがたくさんあって。
そういった、会えなくなった友への想いが歌に込められているように思えます。
誰にだってあったはずの、純粋で無垢だった子ども時代。そして共に過ごした故郷の親友との日々を思い出さずにはいられなくなる。それこそ、バスに乗ってすぐ会いに行って語り合いたくなる歌詞。
そして、そんな友がいたことの大切さ、温かさに改めて気づかせてくれる歌詞だなと、僕は思うのです。
バンプ史上、最も豪華なシングル
「シリウス」と「Spica」はアニメ「重神機パンドーラ」のオープニング・エンディングテーマとしてすでに起用されています。つまり、収録曲全てがテーマソング。
非常に贅沢ですね。これだけでも買う価値があります。
さらに初回限定版ではDVDが付属するそうです。現時点では詳細は未定となっていますが、判明したら更新したいと思います。
(2018年10月20日更新)
初回限定のDVDトレイラー映像が期間限定で公開されました。各曲がタイアップしている映画/アニメとのコラボMVが収録されています。
もしかしたらDVD限定収録で、Youtubeでは流れないかもしれないですね…!
「話がしたいよ」は、今週10月19日放送予定のMステでも披露されるとのこと。要チェキです。
地上波への露出はしないと言われていた頃がなつかしいですね…。
コメント